コーチングツアー5日目の日曜日。
この日はACBリーガエンデーサの試合を午前に1試合、夜に1試合観戦するというリーガ観戦デーでした。
ホテルから試合会場までの道のりは徒歩で30分程度。マドリッド市内の観光も兼ねて歩いて向かいました。向かう途中で、スペインのバスケ雑誌を購入したり、ショッピングモールなどに立ち寄ったりとツアー参加者の皆さんも思い思いに過ごされました。
そしていよいよリーガ観戦です。午前中はレアルマドリードの試合を観戦。リーガの首位を走るレアルマドリードとムルシアの試合でした。試合は終始レアルマドリードがリードする展開で86対69でレアルの勝利。危なげない試合運びでした。
試合観戦後はアリーナの隣にあるバルにてランチでした。皆さんお好きな飲み物を片手にスペインの郷土料理を堪能しながら観戦した試合のことなどをざっくばらんに話していました。この日のランチは時間も短く済ませ急いでホテルで戻りました。
急いでホテルに戻ったのは、ある重要な方との会談が予定されていたからです。その重要な方とは、ペピュ=エルナンデス氏です。皆さんご存知でしょうか?ペピュ氏は日本で開催された2006年世界選手権でスペイン代表チームを率いて見事優勝を果たしたコーチです。そのペピュ氏が今回のツアーの為に特別に会談の時間を取って下さいました。
ペピュ氏にはバスケットの事、指導者としての心構え、2006年世界選手権での出来事や、スペイン代表チームの事など本当にたくさんのことを話して頂きました。会談時間も大幅に延長し2時間近くお話を聴くことができました。
ペピュさんとの会談を終えたツアー一行は急いで午前中に訪れたアリーナに向かいます。その日の夜は同じ会場でエストゥディアンテスの試合も観戦しました。エストゥディアンテスもマドリードをホームとするチームですので、ホームコートが同じなのです。
参加者全員が エストゥディアンテスからプレゼントされた水色のウェアを着用、マフラータオルも購入して応援準備は万端!!
この日のエストゥディアンテスはバリャドリッドとの対戦でした。
試合中、エストゥディアンテスのチームフィロソフィーが感じられる一場面がありました。通常プロの試合でタイムアウトの時、チアリーダーなどがダンスを披露します。しかしカンテラ(下部組織)を大事にするエストゥディアンテスの場合、1分間のタイムアウトの時に、コートサイドからカンテラのちびっ子選手たちが飛び出してきて、コート上で試合を始めるのです。もちろんタイムアウトが終わったら、すぐにコートから出ます。たった1分間ですが、小さな選手たちにとっては、プロの選手たちがプレーするコートで試合ができるというのは大きなモチベーションになるはずです。
ツアーコーディネーターのセルヒオも試合前から「レアルマドリードとエストゥディアンテスの試合では雰囲気が全然違う。」と言っていましたが、その言葉の通り、エストゥディアンテスの試合では家族連れも多く、子どもたち用のキッズコーナーなども充実していました。そしてサポーターたちの応援も非常に熱く、チームを後押ししていました。
試合は一進一退が続きラスト10秒まで分からない展開でしたが、最後の3ポイントが惜しくも外れ77対80で敗れてしまいました。
ツアー5日目も充実したコンテンツで、夕食を終えて帰るころには皆さんクタクタになっていました。